こんにちは、ポンクレーです。
未来の自宅(あるいは投資用)になる不動産を探していると、「おすすめの不動産屋とかあるのかな?」、「どこの不動産屋から買ったら安心安全かな?」と気になりますよね。人生の中で最も大きな買い物ですから絶対に失敗したくないという気持ちはとてもよく分かります。
しかし、残酷なことを言って申し訳ありませんが、残念ながら失敗しない不動産屋は存在しないんです。気を悪くしないでください。悪い意味で言ってるわけではありません。
今回は不動産屋に勤務している僕が「おすすめの不動産屋は存在しません」という理由について解説していきます。この記事を読むことによって、「おすすめの不動産屋」という言葉の縛りから解放され、心から納得した買い物が出来るようになります。
おすすめの不動産屋は存在しない(個人的意見です)
念のため誤解のないようお伝えすると、不動産屋は全て怪しいとお伝えしたいわけではありません。ただ、もちろん良くない商売をしている不動産屋もあります。これは紛れもない事実です。
それらの「良くない不動産屋」を除いたとしても、おすすめの不動産屋が存在しないという理由は2つあります。
どんなに良心的な不動産屋であっても、「隠れた瑕疵」は起こり得る
瑕疵(かし)は、国語辞典に載っている意味としては「キズ、欠点、欠陥、不具合」などです。
しかし、法律用語に置き換えると「本来満たすべき機能、性能、要件が満たされない状態」という意味があります。そして「隠れた瑕疵」とは、「通常の注意力では発見できない欠陥、不具合」の事を指します。
そのため、どのような不動産会社であっても、この「隠れた瑕疵」というのを完全に防ぎきることは不可能です。
長年の勘から販売物件に対して直感的に察知出来ることはあるかもしれません。しかし、長く不動産業を続けていれば、いつか何処かで「隠れた瑕疵」のある物件を売買してしまうことがあり、かつそれがまさかあなたに当たってしまう可能性も無くはないのです。
民法に載るくらい「隠れた瑕疵」は厄介
すみません、説明する上で「隠れた瑕疵」という言葉を使わせてもらいましたが、実際には民法上からはこの言葉は削除され、下記のように新たに書き直されています。
(買主の追完請求権)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
第五百六十二条 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
条文上からは「隠れた瑕疵」に代わって「種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないもの」とあるため、隠れていようが隠れていまいが、売主に修理・補修の請求をすることが出来るようになりました。
とはいっても、人生最大級のお買い物をする側からしてみれば、修理や補修の請求が出来るかなんて関係なく良い物を買いたいですよね。
結論:なにが起きても後悔しないと思える不動産会社から買う
結論はこれに尽きると思います。結局、どこの不動産会社から買おうが結局失敗する可能性があるなら、「ここまで親身になって一緒に考えてくれたし、もう買った物件に何が起きても仕方ない!」と自分自身が思えるような会社と取引したほうが納得できると思います。大手の手厚いサポートも捨てがたいので、そのあたりを天秤にかけて納得いく方を選びましょう。
ここでは、不動産会社の選び方についても僕の視点でお話しできればと思います。ぜひ参考にしてください。
不動産会社と条件を相談して納得のいくお買い物する
不動産会社といってもそのスタイルは様々です。あなたの要望する通りに全てをスムーズに進めてくれるコンシェルジュタイプの会社もあれば、あなたの要望をよく聞いて「これはどうか?」、「あれはどうか?」と提案をしてくれるコンサルタントタイプの会社もあります。
どちらのタイプが好みかによりますが、個人的にはコンサルタントタイプの会社のほうが、知識向上に熱心で頼りになるタイプの人物が多い印象があります。
余談ですが、さっさと話しを進めて契約書の取り交わしをしたがる会社は論外ですから、こういった手合いに会ってしまったらさっさと縁を切りましょう。電話も着信拒否でOKです。
不動産会社にも得意不得意な分野がある
不動産会社にはそれぞれいくつかの専門としている分野があります。分野を大きく分けると下記の5つです。(なんでも屋も存在します。悪い意味で。)
- 注文住宅
- 戸建ての建て売り
- 中古の戸建て
- 新築マンション
- 中古マンション(リノベーションなど)
その会社の専門分野はWEBサイトの「事業内容」や「サービス」といった内容に掲載されていることが多いです。話を聞きに行く前に対象の会社の得意分野をWEBサイトから探っておくことはおすすめです。不動産会社の得意不得意な分野をしっかり見極めてから相談するとよいでしょう。
不動産会社と求める条件を相談して決める方がおすすめ
不動産会社の得意な分野を見極めたら、次は具体的な相談をしましょう。そして、不動産会社には臆さず、余さず、全ての要望をぶつけてみましょう。なぜなら、そもそもあなたのその要望自体は実現ができない可能性もあるためです。出来ないことは出来ない、とご自身でしっかり認識することも重要です。
また、反対にあなたが無理だと思っていた要望を、思いもよらぬ形で実現の提案をしてくれる可能性もあります。注文住宅を得意とする会社はこの手の提案を得意としている印象があります。やはり専門だけあって発想の飛躍は同業でありながら目を見張るものがあります。
要望は余さず全てをぶつけてみましょう。
最後の決め手はあなたの気持ち
おすすめの不動産会社が無いということは、反対に全てがおすすめの会社になりえるということです。そして、決め手となるものはそれまでの関係性の作り方によると思います。
- 親身になって相談にのってくれた
- 無茶な要望もどうにか実現できないかと知恵を絞ってくれた
- 時間がかかっても急かさずにじっと決断の時を待っててくれた
など、挙げていくとポイントはたくさん出てくるでしょうが、いい関係を築いてくれた会社と手を取る決断をすることをおすすめします。「後々何かが起きたとしてもここまでしてもらったのだから文句はない」、まで踏ん切りがつけられることが望ましいです。
すべてを自己責任と捉えたいなら注文住宅がおすすめ
注文住宅とは、まっさらな土地を用意してそこに自分オリジナルの新築一戸建てを建てることです。建築方法には下記の3パターンあります。
- 自分で土地を用意して建築士や建築会社に建築してもらう
- 不動産会社から購入した土地にそのまま関連の会社に建築してもらう
- 既存の建物を壊して土地だけの状態にし、新たに建築してもらう
もっともポピュラーなのは、不動産会社購入した土地にそのまま関連会社に建ててもらうことですね。その方が契約する手続きも一社で完結するので簡単です。
注文住宅のメリット・デメリット
一番大きなメリットはデザインや間取りを自分で決められることです。
また、マンション特有の管理組合・修繕積立金に煩わされることがなく、また中古戸建や建て売り物件のような想像よりも使い勝手が悪かった・古かったということがありません。
反対に多大なデメリットとしては、出来上がったあとに思っていたよりもイメージと違った、使い勝手が悪かった、などといった問題も全て自己責任であることです。
また、マンションのような管理組合もないため、経年劣化による修繕は全て自分で管理・メンテナンスする必要があります。(メンテナンスを実施する箇所によっては外部の会社にお願いする必要があります。)
また、要望や耐久性を考えて専属デザイナーや建築士に依頼をすると、さらに価格が上がることも考えられます。
しかし、それらのデメリットを踏まえたとしても、やはり大きな土地に建てる注文住宅は夢があります。広い庭があって、専用の駐車場もあって、そこに大きな自宅を建てるのは本当に憧れます。
広い庭で奥さんと子供が笑いながら遊んでくれたり、趣味に励んでくれたりしたら嬉しさもひとしおだと思います。
情報を集めるならまずは複数事業やっている大手から始めるのが無難
自分が不動産屋に勤めていながらこういうことを言うのも難ですが、残念ながら不動産会社の営業さんはしつこい営業をされる人が多いです。(営業自体がダメと言っているわけではなく)
業態上そもそもお客さんの母数が少なく、それでいて競合他社が多いので、大中小の仲介・デベロッパーもお客さんを獲得しようと一生懸命なんですよね。
そのため、あなたがよっぽど買う気マンマンじゃない限り少々うっとうしく感じてしまうでしょう。
その点で言うと、複数の事業を手掛けている大手企業はそもそも会社は、まだ当たりがゆったりしています。会社によっては専用のオペレーター(コンシェルジュまではいかない)さんを用意している場合もあるため、一般の不動産会社と比べると対応がソフトで丁寧です。
また、オペレーターさんが親身になって相談に乗ってくれるところもあります。
デメリットは買う気マンマンの人にとってはもしかしたら対応のスピードが遅く感じるかもしれないことです。買う気マンマンでゴリゴリ系の営業もウェルカムな方は、いきなり不動産屋あるいは建築会社にご相談に行くとよいでしょう。
反対に、ひとまず情報だけ集めてみたいな、という方であれば一旦は複数事業を手掛ける大手企業から情報を集めことをおすすめします。大手といってもいくつかありますが、僕はひとまず安心安全名も通っている企業から探してみるのが無難ではないでしょうか。
そして、大手の住宅展示場は営業というよりは説明という形式で話してくれるので話を聞くにしても気持ちが楽だと思います。(個人差あります)
複数事業やっている大手の不動産企業
・トヨタホーム株式会社
・パナソニックホームズ株式会社
・大和ハウス工業株式会社
トヨタ、パナソニックは良いとして、大和”ハウス”…?と思われたのであれば安心してください。大和ハウス工業は傘下に300社を超える連結子会社を持っています。
ぜひあなたの参考になりましたら幸いです。
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